2008年07月06日

◆応用編 7.アレンジコーヒー HOT篇

毎度お越し頂きありがとうございます。応用編第7回をお届けします。
番外編に戻ったと思ったらまた応用編です、すみません。
今回はホットのアレンジコーヒーの基本を説明しながら、器具を紹介していきます。

基礎・応用編でやり残していることに気づいてしまうと「ああ、書いとかなきゃ・・・」と書き始めてしまうので収拾がつきません。お付き合いいただいている皆様には本当に申し訳なく思っております。
申し訳ないので「まとめ」では紹介した器具の写真を載せておきました。あわせてご覧ください。

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「おはようございます。あれ?今日は器具が色々ありますね。何を始めるんですか?」
「おう、今日は早いな。今までストレートの淹れ方を中心に説明してきたが、他にも必要なことがあるのを思い出したんでな。」
「このあいだアイスコーヒーもやりましたよね?それなら、次はこの器具の多さからするとアレンジコーヒーかしら?」
「さすがだな、だてに3年近くも店にいるんじゃないな。」
「研修会では取り上げる気はないのかと思ってました。特に定まったものでもないですし、あちこち調べればレシピや分量は見つかりますもんね。」
「そうだな、俺だって新商品を出す前は、あれこれ文献を当たったりネットで調べたりするんだ。」
「じゃあどうして…?」
「いくつか、基本的な手順ぐらいは紹介しておいた方が、見てくれている人たちが試してみる気になるんじゃないかと思って、講義をすることにしたんだ。」
「あら、お客様思いだこと。でも、『基本的な手順』って私もちゃんと聞いておきたいですよね。」
「お前にはしっかり叩き込んでるはずだがな。よく思い出してみろ。」
「私が知っていることでいいんですか?えっと・・・温かいアレンジコーヒーのベースは一部を除いてフレンチローストを使うんでしたよね。1杯取りの場合は甘味料やミルクはカップに入れてその上から抽出します。2杯以上の場合でも同様に抽出したコーヒー液をカップに分ける時に個々のカップに入れて溶かし込みます。」
「大丈夫だ、間違ってない。トッピングする香料・リキュール・乳製品はどうする?」
「提供の直前に入れます。香りが飛んでしまったり、乳製品が熱で変質してしまうことを避けるためです。」
「満点の解答だな。問題ない。じゃあ、これで今日は終了だ。」
「待ってください、これだけじゃ手抜きって言われますよ。せめて器具の紹介だけでもしておいた方がいいんじゃないですか?」
「ああ、そんなもんかな?だが、ホットのアレンジコーヒーでは使う器具がそれほどないぞ。」
「いいんですよ。確かに使う場合は専用の器具ばっかりですが、一般の方が使用できるものだけでもきちんと使い方を説明すれば皆さんのためになるんじゃないですか?」
「喫茶店の器具ってあまり一般では使わんと思うぞ。好きな人が必要なものを解ったうえで購入して使うもんだと思うんだが・・・。」
「購入する目安にもなるんじゃないですか?」
「そういう面もあるか・・・。じゃあテーマを区切って紹介するか。今回は量ることにこだわって器具を紹介してみよう。」
「使うのって大体カクテルバーのカウンターツールと同じですよね。」
「ああ、カクテルのレシピは配合が細かく決められているので、量る器具が細かく揃っているから流用しやすいんだ。しかもステンレス製で洗いやすく傷つきにくい。家でカクテルなんかを作ったりする奴なら、もっている可能性は充分にある。」
「代表的なものがシェーカーですね。」
「ホットアレンジでは使わない代表格だな。しかもこいつで計量はしない。」
「ブスッ・・・。」
「代表的な計量器具といえば計量スプン。大匙〜小匙まで簡単に計量できる。これは一般に固形物の顆粒や粉末を量るのに使用する。いわゆる砂糖類などだな。」
「これと次で出てくる計量カップぐらいは家庭にもありますね。」
「そうだな。次は計量カップ。これは液体でも固形物でもオールマイティーに量の多いものを量る際に使用する。が、単位が大きくなるので仕込み時にしか使わないな。」
「私はカフェオレのミルクを量る時に使います。でも仕込みの時ってどんな風に使うんですか?」
「コーヒーゼリーに加える砂糖を量ったり、ガムシロを作る際にも使うぞ。」
「どっちも私はまだ教えてもらっていない仕事ですね。今度しっかり教えていただくことにします。」
「いい心がけだ。次はバースプン。これは液体というより粘体、蜂蜜やらチョコシロを量る。まあそれだけじゃないが・・・。」
「マスターは基本的に全てこれで済まそうとしますよね。計量から掻き混ぜ、味見まで・・・。」
「量れる量さえ解っていればいいんだよ。ただしそれだけじゃない。生クリームなどを静かに表面に浮かべる際にも必ず使う。」
「私はまだうまくできませんよ〜だ。あとはミルクピッチャーで量ったりしますね。主にアルコール関連のときだったと思います。」
「そうだな、アルコール類を入れすぎると珈琲じゃなくなっちまうからきっちり量る。最後はこれ、名前はわかるか?」
「鼓型で両方が少量の計量カップになっているこれですよね・・・正式にはなんていうんですか?」
「スタンダードメジャーカップという。これにはサイズがあってはかれる量もそれぞれ違う。ちなみにこいつはMサイズ。45ccと30ccが計量できる。」
「ソーダ水の原液や、オレンジジュースの時に使用していますね。でもこれはホットドリンクでは使いませんよね。」
「確かにそうだ。加熱したものを量って加えようとしても熱くて持っていられない。俺も勢いあまっちまったようだな。まあいいか、次回のアイス篇では『冷やす』ことを中心に器具の紹介をすればいいな。」
「自分のミスは適当に流しますね。こんなにいろいろ計量器具を使い分けるのは何故ですか?」
「基本は1回で量るためだ。2度3度と回数が増えれば誤差が生じる。これは豆を計量した時にも教えたはずだ。味がぶれるということもあるが、もうひとつお店として重要な要素がある。」
「えっ?味以外でですか?」
「粗利率っていう数字がついて回るんだ。提供価格を決める際に1杯の原価を元にする。この原価に対し誤差が出ることになる。仕入れ価格の高いアルコールやチョコレートを入れすぎれば計算上の原価と大きな誤差が生じる。下手をするとお前が珈琲を淹れれば淹れるほど赤字になるようなことにもなりかねん。ひいてはお前らの給料が払えなくなるって流れだな。」
「ひっど〜い。私はそんないい加減にしてませんよ。この点ではマスターのほうがいい加減じゃないですか。あの大盛シリーズはなんですか?」
「あれはネタだ。気にしなくていい。とまあ、こんな具合に仕入れたものをそのまま売るだけの商売とは違い、個別商品の粗利が正確にその場でわかるものではないし、既に数字が出ていても計算上のと但し書きが入るべきものなんだ。場所・人手・環境などにかかる費用も馬鹿にならない。実際には1杯提供して何円の純利にしかならないものもある。だから計量ってのはおろそかにしてはいけないんだ。」
「ああっ、マスター、逃げながらまとめに入ってる。」
「それじゃあ次回の抽出研修会はアレンジコーヒー ICE篇をお届けいたします。」
「えっ、勝手に予告して終わってる・・・。じゃあ皆様また次回もお楽しみに!」

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posted by 銕三郎 at 00:00| 東京 ☁| Comment(4) | TrackBack(0) | 珈琲抽出研修会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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