日当たりの良い屋外にいても上着が欲しくなってきた。先日、木枯らしの1番が吹いたとニュースでやっていたようだ。
風にあおられた乾いた落ち葉が踊るように舞って行く。もう冬は近い。
常連の高校生があわてた様子で商店街から店まで走りこんできた。
なんだか新しい玩具を手に入れた子供のような、嬉しそうな表情でマスターに近いカウンター席に滑り込んだ。
「マスター、確かマスターの個人用に麦茶って置いてあったよね。それとミルクを泡立てながら温めるやつもあったよね。」
「ああ、両方ともあるが、どうしたんだ?」
「ちょっと変わった飲み物を聞いてきたんで飲んでみたいんですよ。」
「どんなことを聞いてきたんだ?まあ、好きなように注文してくれて良いぞ。お前の言うとおりに作ってやるよ。しかも俺が気に入れば代金はとらないことにしてやるよ。」
「よっしゃぁ!やったね!!マスターが手を貸してくれればちゃんと飲めるものにはなりそうだ。じゃあまず麦茶を温めてください。」
「せっかく冷えてるのにか?わかった、わかった。文句は付けないよ。コーヒーは何を使うんだ?」
「いいえ、コーヒーは使いません。それじゃあスチーマでミルクを温めてください。」
「な、何となくやりたいことはわかってきたが…、本当に良いんだな?ちゃんと最後まで飲んでいけよ、この偽物を。お前の飲んでみたいのはオルゾのカプチーノタイプだろ?」
「ええ〜マスター知ってるんですか?なぁんだ、それじゃあこんな面倒な説明をしなくても良かったじゃないですか。」
「最初に麦茶なんて言うから訳がわからなかったんだ。」
「えっ?麦茶じゃダメなんですか?大麦を焙煎した物って聞いたから麦茶と同じじゃんって思ってました。」
「いや、俺も本物は知らんよ。代用コーヒーの一種だからな、いままで味見する気も起きなかった。しかしお前も大胆だな。同じ大麦だからって麦茶で代用しようとするなんて。」
「本当はどうするんですか?」
「調べてないから解らんよ。麦の味をしっかり付けるんなら麦茶を濃くするか、ロイヤルミルクティーのようにミルクで煮出した方がよさそうだとは思うがな。だいたい自分でしっかり調べてこんか、ちゃんとしたものを飲みたいんならな。」
「とりあえず雰囲気が味わえれば良いかって程度だったんで、あわてて来ちゃいました。済みません。」
「まあいいさ、今度本物を仕入れてやるよ。そら、代用コーヒーのそのまた代用品だ。味は保証の限りじゃないからな。」
「マスター、本当に何から何まで済みません。でもこれ、暖まれそうですね。」
「余分に作ってみたから俺も少し味見してみるか。…こりゃ旨いもんじゃないな、ミルクの味しかしないなぁ。しかし麦茶の作り方でもう少し良くなるかもしれんな。ハチミツで甘味を付ければ…少しブランデーでも滴らすかな。・・・せっかくのカフェインレス・ドリンクなんだからな・・・。」
「マスター、完全に商品化を考え初めてるよ。やっぱり名前が良くなかったのかな。Orzoじゃね、最初から落胆してるみたいだよね。でも、いくら請求されるんだろう?ツケって効くのかな。」
本日のメニューオルゾ(ORZO)
いま、イタリアのバールでエスプレッソと並んで人気のメニュー(だそうです)。
しかし、イタリア限定でのコーヒーの代用品。隣のスペインでは見られないようですしフランスでは代用コーヒーとしてはタンポポの根やチコリを使うのが一般的のようです。
古代から飲まれるこのオルゾには現代人に不足しがちな食物繊維がたっぷりと含まれています。加えてミネラル、そして18種類のアミノ酸もたっぷりと。しかも麦茶と同様にカフェインレス。これならば女性客の間で『美肌作りに役立つ!』という理由でもてはやされているのもわかる気がします。
健康にも美容にもいいなんてね。これで味もよければ代用珈琲などと呼ばずに歓迎するのにな。



今日は寒いので温まるものを下さい。
リキュールが入っているのがいいな。
オルゾーラテ。結婚前は結構飲んでました。当時はストレスがひどくてカフェインを受け付けなかったんですよ〜。
今はきっと物足りなくて普通のカフェラテ頼みそうです。
かつての職場ではアイスコーヒーを水ですごく薄めて麦茶代わりに飲んでましたよ〜。麦茶より香ばしくて好きでした。
「コーヒーみたい!」
と飲んでいたのを思い出しました☆
「美肌作りに役立つ」とイタリア女性が飲むなら
飲んでみたいものですが、
「味もよければ・・・」がひっかかります^^;
前の赤い葉のテンプレート、好きでしたよ♪
いらっしゃいませ。
>温まるものを下さい。リキュールが入っているのがいいな。
とのオーダーですので、「オレンジ・オ・レ」はいかがでしょう。カフェオレにオレンジピールを大さじ1杯、温度で香りが発ったところにブランデーを小さじ1杯加えます。
>ストレスがひどくてカフェインを受け付けなかったんですよ〜。
どんな症状なんでしょう?私はこれまでいくら調子が悪くても珈琲と煙草は口にすることが出来てました。
珈琲を飲むと戻しちゃったりするんでしょうか?
それは困る・・・。
>ドトールで・・・
そんなメジャーなものでしたか、最近のカフェ事情についていけてないなぁ。
★Home-Design さん
いらっしゃいませ。「オルゾ」はまだ味見していないので、ももさんと同じ「オレンジ・オ・レ」でいかがでしょう。
>友人の子どもが・・・
子供の頃、普通の牛乳に色と甘さが付いただけでわくわくしませんでしたか?
大人が飲んでいるものに近い色が付いたんですから喜ぶでしょうね。
>「味もよければ・・・」
安く手に入る麦茶に比べてという意味でした。
上記ももさんの情報によると市販品がいろいろあるようなので味に関しては大丈夫ではないかと思います。
>前の赤い葉のテンプレート、好きでしたよ♪
ありがとうございます。
いじり辛いテンプレートなのでお仕着せ感があって元に戻してしまいました。
季節感を出す一環なので次の変更はクリスマス前かな?
コーヒーや紅茶を飲み過ぎると息苦しくなったり、めまいが酷くなったりしたんですよ〜。今も昔も味は好きだったんですけどね。
今思えばカフェインのせいじゃなくて、コーヒーや紅茶を飲んでから仕事をする癖を付けていたので、仕事への拒否反応がカフェインによって引き起こされたんだと思ってます。一種の条件反射ですね。
以前の会社を退職して専業主婦を経ていたので、カフェで働く頃には治まってましたよ〜。
今はコーヒーの香りをかぐと機敏に動けるようになります(笑)やっぱり条件反射ですね。
オルゾーラテは今ドトールで扱っているか分からないのですが、当時の私にとっては何とか代用品になってくれたという感じですね。
香りやコーヒーの甘味が足りない感じがしますけど、飲めない味ではなかったですよ。
実は私、翻訳の仕事をしている者で、先日「イギリスのティータイム」に関する本が完成しました(URL参照)。実は、偶然このページにたどりついたのです。このテーマにご関心がありそうなので、お買い上げいただけたらと思いお知らせしています。お茶・お菓子がたくさん載っていて楽しく、気にいっていただけそうだと思いました。よろしければどうぞ、本棚に加えてやってください。でもカフェのこととかじゃなくてすみません。
>仕事への拒否反応がカフェインによって引き起こされたんだと思ってます。一種の条件反射ですね。
なるほど、そんなに仕事に行くのが嫌だったんですね。分りますよ。私も以前の仕事の際、営業職に移籍して精神的に追い詰められたことがありました。
でも、これって水泳大会が嫌でお腹が痛くなって学校を休む小学生と同じだったりしません?
匂いってかなり精神や体調に影響しますね。特定の匂いに反応してしまいダメダメになってしまうこともありますもんね。
>香りやコーヒーの甘味が足りない感じ
いくら焙煎してあるとはいえ大麦ですからね。
いらっしゃいませ、新しいお客さんは大歓迎ですよ。今後ともご贔屓にお願いします。
まあまあ、お座りください。今ブレンドをお出ししますからね。
>私、翻訳の仕事をしている者
あれっ?ここの常連の方の中にもそんなお仕事の方がみえましたよ。
いいですよね、語学に明るいって言うのは。私などいつもexcite翻訳とかyahoo翻訳のお世話になりっ放しです。
>カフェのこととかじゃなくてすみません。
いいえ、きちんとコメントしていただいた上でのご紹介ですので目くじらを立てたりはいたしませんよ。
リンク先、拝見しました。楽しそうな、そして美味しそうな本ですね。こういった本のご紹介なら大歓迎です。ここの常連さんの中にも甘いものが好きな方は多いと思いますよ。珈琲・紅茶のお供にもってこいです。
オルゾについて書かれていたので、ちょっと寄らせてもらいました。
オルゾは日本の麦茶の大麦とは種類が違うそうです。あと、焙煎の方法も。
日本でも売っていて、私はネットで買っています。
夕食の後、オルゾ・ラテにブランデーを入れて楽しんでいます。
因みにネットショップは
http://www.orzojp.biz/
です。
いらっしゃいませ。今回は新しいお客様が続いて大変うれしいですよ。
お座りください。まずは自慢のブレンドをどうぞ。
>いずれカフェを開こうと、頑張って資金を貯めています。
いいですね、素敵なお店を作ってくださいね。
カフェは食事・アルコールも扱わなければなりませんから商品管理も大変ですよね。原価率も珈琲とは違いずいぶん高くなるはずです。
>麦茶の大麦とは種類が違うそうです。あと、焙煎の方法も。
やっぱりそうなんですか。きちんと飲んでみないといけませんね。情報ありがとうございます。
>オルゾ・ラテにブランデーを入れて楽しんでいます。
マスターの発想は間違っていなかったようですね。なんとなく物足りなさを感じていたんです。
麦茶オ・レは私もやったことあります。甘くするとミルクコーヒーというよりむしろミルクティーっぽかったような気もするけど…だって「お茶」だし。
タンポポコーヒーって代用品というより全く別のモノじゃないですか?美味しいとも思わなかったしな〜。
ところで右上に「ピーベリー」を召し上がった感想が書いてありますね。
つい先日私もハワイコナのピーベリーを飲みました。ウエイトレスさんにオーダーしたら「ハワイコナとピーベリーですね?」と確認されたんスけど。。。
はうっ Σ( ̄□ ̄;)!!
いらっしゃいませ、ご注文はオレンジ・オ・レですね。
>代用品というより全く別のモノじゃないですか?
そうです、豆が手に入らない時の代用品です。要はカニカマと一緒です。喜んで召し上がる方がみえるので別物だと認識されていてもなくならず、そのうち市民権を得てしまうんです。
>私もハワイコナのピーベリーを飲みました。
うちのウエイトレスが他所でバイトしてるんじゃないでしょうね。
そんな時は配膳された時にちゃんと「ねえ、ピーベリーは?」と尋ねるのがお作法です。
多分オーダーを通した際にも笑いものにされていますから赤面すること間違いないですよ。
>日本人の目から見たら「少女趣味」ではないかと内心不安でした。
美味しそうなものを眺めているのは大好きですよ。
ましてやクッキー・ビスケットのような見た目にも楽しいものは見ていて飽きません。
珈琲・紅茶のお供の資料は多くないのでいい参考になります。
>イギリスものは輸入されていないらしい
ええ〜っ!そうなんですか?入ってきているものだと思っていました。
>では、ほかのお話も読ませていただきます。
ありがとうございます。気に入ったものがありましたらコメントよろしくお願いいたします。
麦茶とは別物なのでしょうか? ただいえることは「ミルクほどおいしそうじゃないなあ」
ここで「ポアロ」が出てくるとは思ってもみませんでした。
>Lemon barley waterという飲み物
私もこのシチュエーションでならHOTで正解だと思います。
それでもこのbarley waterと言う代物はORZOとは違い焙煎してあるわけではないらしく、精製した大麦の実を茹でて絞ったもののようです。子供用のソフトドリンクとしてフルーツジュースと混ぜることが多いようですね。
しかしあまり美味しいものではなかったようで、映画メリーポピンズで子供たちが出したナニーを雇う条件に「大麦湯の匂いがしないこと」と言うのがありました。
カプチーノも好きなので、カプチーノのお話が気に入り、コメントしました。続きも読んでみたいと思います。
なかなか推理小説に造詣が深いご様子。楽しいお話が伺えそうですね。
ホームズ・ポアロ・マーブル・清張さんまで登場するとは…。
私は、綾辻行人を筆頭に最近の日本作家しか読んで居らず(あ、ホームズは別として…)ずっと「読まなきゃなぁ…」と思ったまま手をつけないで今に至っています。
>続きも読んでみたいと思います。
有り難うございます。おかげで忘れていたシリーズを思い出しました。ウエイトレスちゃんを書いているとつい他の出演者のことを忘れてしまっていました。近くまた登場させますね。