2007年06月07日

◇ハンドルに掛けた松葉杖

店頭に停められたミニサイクル。そのハンドルには松葉杖が掛けられたままになっている。
自転車を良く見ると左ペダルだけに競技用の足を固定するベルトがついている。わざわざ左ペダルだけ取り替えてあるようだ。右のクランクシャフトにはペダルすらついていない。どう考えても普通の人間には乗れないだろう。
こんな自転車に乗ってくるのは一人しか居ない。先日、右足首を痛めたって連絡してきた彼だろう。そうまでして自転車に乗りたいんだろうか?

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

「マ・ス・ター!お久しぶり!!」
「ずいぶん間が開いたな・・・って、おい、なんだぁそのごついギブスは?」
「自転車で事故って、粉砕骨折しちまったんだ。あっお姐さん、俺カウンターでいいから。」
「普通『複雑骨折』とかだろ?どこかでダンプにでも踏まれたのか?」
「いやぁ、部の合宿で行った競技コースだったんだけど、馬鹿なことやっちまったんだ。」
「バンクの上のほうでこけて転がり落ちたのか?」
「いや、ストレートの辺りなんだけど・・・。走り終えたところで後ろから声掛けられて、振り返ろうとして思わず足着いたら自転車浮いちまって。半周振り回しちまったら足首が耐えられなくって壊れた。」
「はあっ?ペダルに固定してなかったのか?」
「うん、あがるんで外したとこ・・・タイミング悪すぎ。練習は即座に中止になるわ救急車で搬送されるわ1ヶ月半もベットにくくりつけられるわで大騒ぎになっちった。」
「また簡単に大怪我を説明するやつだ。ま、お前らしいっていやそうなんだが・・・」
「やっと退院できたんでこっちに帰ってこれたんだ。でも足首にはチタンの棒が入ったまま。しばらくはこのままだって。出国ゲートは通してもらえそうにない。」
「そんなあほな事言って・・・大丈夫なのか?そんな状態で自転車に乗ったりして。」
「担当医に知られたらまたベッドに幽閉確実。なんせ3時間かかってばらばらになった破片を一つ一つくっつけてくれたって話だから、また壊したら大目玉だ。」
「ギブス取れるぐらいまでは大人しくしてろよ。また入院じゃ親が泣くぞ。」
「病院にいても家に帰ってからも、美味しい珈琲を飲めないんだよ。インスタントやコーヒーメーカーだけじゃやっぱり耐えられない。やっと動けるようになったらもう居ても立ってもいられなくってでてきちまったんだ。」
「いつものフレンチローストでいいな。そこで大人しく座ってろ。」
「わかった。マスターにこれ以上心配かけちゃ出入り禁止にされちまう。飲んだらさっさと帰りますよ。でも、明日も来るからね。家にいても暇でしょうがないんだ。」
「いい加減にしとけよ。淹れるの止めてほんとに追い出すぞ。」
「もうわかったから、マスター。美味しいの飲ませて、お願いだぁ・・・」


<本日のメニュー>

  フレンチロースト・ブレンド

深煎りした豆を粗挽きにして、ゆっくりと抽出する。
酸味が少ないため、ホットのアレンジ珈琲のベースとしても安定して使用できる。
しかし、ドリップ時に抽出速度が速すぎると、味も素っ気もない薄っぺらな珈琲になってしまうので注意が必要。
また、細かく挽くことによりアイスコーヒーの粉としても使用できる。アイスにしても少なからず酸味が残るため、苦味だけのアイスではなくなる。

posted by 銕三郎 at 00:00| 東京 ☀| Comment(15) | TrackBack(1) | 珈琲症候群 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
粉砕骨折・・い、痛そうーー!
ああ、なんだかコーヒーミルとイメージが重なるーー!

>半周振り回しちまったら
これは足首を振り回したんですか?
それとも漕がずに走る事を振り回すっていうのですか?
ごめんなさい理解力がなくて〜。

>こっちに帰ってこれた
>出国ゲート
自転車留学中ってことですね?(そんなんあるの?)
Posted by カブ子 at 2007年06月08日 07:23
★カブ子 様

あ〜、やっぱり解りにくかったかな?いつになく長台詞が多いし。
怪我した当人の言葉をそのままに近く再現したんですが、うまくいかないもんです。

競技用の自転車は軽い上にブレーキがついていません。オフ会時のNさんが乗ってきたものよりもずっと軽いと思います。
彼は、動いている自転車に乗ったまま片足を地面につけ、踏ん張ってしまったのです。すると軽い自転車が地面から宙に浮き、勢いはそのままで地に着いた足を軸に体ごと回転してしまった訳です。
当然足首に負荷が集中する形となり、関節が破損することとなりました。
破損した関節の修復を助け固定するための軸としてチタン材のものを使用していたのです。完治後、捨てるのはもったいないと言って自転車の部品に加工したとのことでした。

>自転車留学中ってこと
国内の合宿地最寄の病院に入院していて、退院後自宅療養になったようです。
出国ゲート・・・は彼なりのジョークです。この足では海外旅行もできないと言いたかったようです。
Posted by 銕三郎 at 2007年06月08日 09:17
すみませーん、よっくわかりました。ああ、読解力がないですね、私。
やはりノンフィクションだったんですね。妙にリアルなのでそんな気はしておりました。てっきりマスターの粉砕骨折経験談かと・・。

>地に着いた足を軸に体ごと回転
粉砕骨折するほど負荷がかかるなんて。あたた〜。

>捨てるのはもったいないと言って自転車の部品に加工
はははー、いいですね♪
私も小学生の頃、抜けた乳歯を繋げて首にかけたりしてました(嘘)
Posted by カブ子 at 2007年06月08日 11:17
ふんふん。
くんくん。

おー、良い香り。
こんにちは、マスター。
あのね、前日仰っていた『ブルマン』の酸味のない淹れ方。(炒り方??引き方)って、どうすれば良いのですか??

今日はそれでお願いします。
今度、他のお店もリサーチしてみようっと。

>粉砕骨折〜なんだかコーヒーミルと…
かぶこさん。
昔ね、お味噌を作りに行ったことがあってね。。。(ひゅーどろどろどろ)
そこでね、蒸かした大豆を潰して、むりむりむり!っと、潰して押し出す機械があるのですが。(手打ちパスタを作るの、みたいな。。)

そこでね、…おじさんが、出の悪くなった機械にね…、、、蒸かした大豆の中にね…、、、手を突っ込んでね…。。。

ひいいいいい!!
以下、自主規制。
ああ、軽いトラウマです。
古い諺にもありますね。
『味噌作りは命がけ』
くわばらくわばら、

あ、マスター???
コーヒー落とす手がとまってますよー!!

Posted by ぺこぽこ at 2007年06月08日 20:32
★カブ子 様

>すみませーん、よっくわかりました。
こちらこそ解りづらくてすみませんでした。
コメント欄で解説したり、追加情報入れちゃいけませんね。
本文でご理解いただけるよう努力します。

>小学生の頃、抜けた乳歯を繋げて首にかけたりしてました
こんな小学生いやだぁ〜。ひょっとして「魔女」予備軍?
Posted by 銕三郎 at 2007年06月08日 21:45
★ぺこぽこ 様

いらっしゃい。

>酸味のない淹れ方
一般に抽出時間が短いと酸味が強く出ます。そのため逆にゆっくり落とせばいいわけです。
そうするためには、メッシュを2段階ほど大きくして、抽出の3投目以降の水位を低く抑えれば良いわけです。
また、ローストを少し強くするのも効果はありますが、ブルーマウンテンの持つ甘味や芳香を失ってしまう可能性を含みます。

>コーヒー落とす手がとまってますよー!!
痛い話は苦手なんです。今回のように元に戻ってくれればいいのですが、失われるような話は血の気が失せます。すみません、珈琲淹れなおしますね。
Posted by 銕三郎 at 2007年06月08日 22:01
>珈琲淹れなおしますね。
なおさなくっていいです。
これ飲んじゃいます!!

すみません、マスターの苦手なスプラッタ系でしたね。
私も、怖いのもスプラッタもびっくりも嫌いです。

なので、ハリウッドの戦争映画も嫌い。
生々しいんですもの。

>抽出の3投目以降の水位を低く抑えれば良いわけです。
これ、どうしてですか??
水位を低くする、、、って、具体的には『細くお湯を落とす(少しずつ入れる)』ってことで合っていますか???

Posted by ぺこぽこ at 2007年06月09日 01:02
★ぺこぽこ 様

>なおさなくっていいです。
>これ飲んじゃいます!!
やめて下さいよ〜。抽出に失敗した珈琲は恥ずかしいです。

>水位を低くする、、、って、具体的には・・・
ドリッパーの中のお湯の量を調節するんです。水位が上がれば水圧がかかり、滴下速度が上がります。そうしないために湯面を低い位置でキープするんです。
でも、お湯を細く入れる続けるんではなく(結果的に細くしなきゃならないんですが)、湯面が下がったらお湯を継ぎ足すことを繰り返します。
リンクのアキラ師匠へのコメントでも解説しているんですが湯面が10%ほど下がったらお湯を足して元の湯面の高さに戻します。実際に見せるとよくわかるんでしょうが・・・(苦悩)

こんな細かいお湯の差し方をするんで、どれみ☆さんやアキラ師匠の紹介して下さっているような「注ぎ口」の細いケトルが都合が良いんです。
Posted by 銕三郎 at 2007年06月09日 12:35
私も注ぎ口の細いケトル買っちゃいましたー(先代のケトルは、火にかけっぱなしにして焦がしてしまいました…。しばらく使ってたんだけど、内側が錆びてきてしまったんです。ごめんよ、黄色いケトル)。
一度マスターがコーヒー入れるところを見て勉強したいですね。

ところで、ぺこちゃんの痛い話を読んで思い出してしまった一件があるんだけど、書きかけたんだけど、やっぱり書けないよー。いててててー。
Posted by にんじん at 2007年06月10日 01:48
★にんじん 様

いらっしゃいませ。お久しぶりです。

>内側が錆びてきてしまったんです。
ステンレスのケトルは半永久的に使える道具ではありません。水道水を沸騰させるので内部にカルシウムの結晶がたまりやすく、そこから錆が出やすくなります。
ホーロー塗装のケトルは内部の塗装は外部とは違い薄いので、空焚きすると塗装がはげてきたりします。

>一度マスターがコーヒー入れるところを見て勉強したいですね
私の腕も錆付いてきていて、お手本になるように淹れられるか心配です。
失敗して、豆・ドリッパー・ケトルのせいにして言い訳しそうで・・・。
Posted by 銕三郎 at 2007年06月10日 15:04
そうだ!皆様
水槽を設置したんですが、熱帯魚が泳いでいるのが見えてますか?

重い様なら外しますから、ご意見ください。
Posted by 銕三郎 at 2007年06月10日 15:05
>やめて下さいよ〜。抽出に失敗した珈琲は恥ずかしいです。

ああ、解りました。
マスターったら、職人さん。
お言葉に甘えて、入れ直して頂いた美味しいのを頂きます。
有り難うございます。

解説、了解です!
やってみます。
うちのコーヒーメーカーはハンドドリップなので、ケトルは細口なんです。
この間までロースト出来る機械もあったのですが、音が大きいのと、カスが飛ぶのとで捨ててしまいました。。。

>水槽
♪&水槽のWパンチは確かに重いようですね。
楽しくって、涼しげなのですが。。。

Posted by ぺこぽこ at 2007年06月10日 17:31
★ぺこぽこ 様

>この間までロースト出来る機械もあった・・・
え〜っ!そんなものをお持ちだったんですか?その上捨てたと?もったいない。
少し焙煎から日が経ってしまった豆をもう一度ほんの少しローストしてあげれば、豆が吸着した水分を再放出させることができるのに。
生豆からローストしようとすると時間・燃料費共にかかってしまいますが上記のような使い方であれば都合よく使えるかと思います。
なんにせよ言っていただければお引き取りさせていただいたのに。

>♪&水槽のWパンチ
やっぱりそうですか。音符は「どれみ☆」さんが使いたいとおっしゃってたので、外しちゃいましょう。

どれみ☆さ〜ん、いいですよ〜〜〜!!
Posted by 銕三郎 at 2007年06月10日 19:14
お、またケトルの話になっていますね。アキラ君とのやりとりのところで出遅れたので、こっちで参加します。
私は南部鉄瓶を使い始めました。女性に不足しがちな鉄分を補給して、脱貧血!
こんなに血の気が多いのに貧血とはこれいかに…とムッシュに不思議がられている私です。
あ、南部鉄瓶の話だった。お湯のキレが良くて、ほそ〜く注げて、なかなか使い勝手がいいですよ。持ち手が熱くなるのでキッチンミトンは欠かせませんが。

フレンチローストでアイスコーヒーを淹れるには、細かく挽くんですね。そろそろ季節ですね〜。
Posted by ひそそか at 2007年06月11日 11:29
★ひそそか 様

>私は南部鉄瓶を使い始めました
微妙なコントロールと疲れを防ぐためにステンレスのケトルの方が都合がよいと思っていましたが、鉄分の補給のために南部鉄とは・・・。ひそさんの細腕のどこにそんなパワーがあるんでしょう?
重いでしょうに。

>細かく挽くんですね
それだけでは駄目です。豆の重量を15%程増量して、水位を上げないでゆっくり落とします。1杯分30ccが目安です。(グラスの大きさにもよりますが)
甘さが不要ならこのまま一気に氷を一杯に入れたグラスに注ぎいれます。
グラニュー糖をいれるならここで。よく溶かしてから冷やしてください。
Posted by 銕三郎 at 2007年06月11日 22:10
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