お待たせしました、珈琲抽出研修会です。
前回より引き続きネル・ドリップを見ていきます。
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「充分休憩したな。始めるぞ。」
「はい、お湯も沸きました。豆はどれを使いましょう。」
「いつものレギュラーブレンドでいいぞ。但しいつもより粗めに挽いておくように。」
「えっ?どうして粗めに挽くんですか?」
「抽出の際、お湯との接触時間が長くなりがちなんだ。いやなというか不味くなる成分の浸出を遅らせるためには少々粗めに挽いたほうが都合がいい。」
「なるほど、ペーパードリップでも実験しましたね。」
「これまでの知識を逐次導入すれば、見知らぬ器具でも調整できるって事だ。わかったな。」
「はい、今回はペーパーと同じ透過式ですもんね。手順はあまり変わらないわけですね。」
「一応はわかっているようだな。では、抽出をしてみよう。まずは豆の量だ。あれこれ資料を紐解いてみたがこれが正解という量は出てこない。」
「ええっ?ではどうしましょう。」
「共通して書かれていたのは、『必要分量+1杯分の粉』だ。そこで考えたんだが、いつものように淹れるためには2杯抽出したいなら3杯分の豆の量でやってみようってことだ。」
「なるほど〜、マスターらしい発想ですね。余計なことを考えず、いつもどおりにってところですか。」
「感心してないでさっさと量れ。本来の手順は順序を入れ替えたほうが作業の手間が省けるんだが、1工程に説明しなきゃならんことが多いので説明が長くなるものを先にしておくぞ。次はお湯だ。」
「量った粉はどうしましょう。」
「いったんペーパーフィルターにおいておけ。沸かしたお湯をサーバーに移して、抽出用のポットにそのまま入れる。」
「ほえ?せっかく沸かしたお湯の温度が下がっちゃいますよ。」
「これには諸説あるんだが・・・。参考にしたものにはどれも抽出温度は75〜85度となっているんでそれに合わせてみるんだ。次はネル布。きれいな布巾で包み込んで絞る。粉に布の中の余計な水分を与えないためだそうだ。」
「へぇ、いちいち面倒・・・。」
「絞ったところに粉を移し、サーバーの上に持っていったら1投目の注湯開始。」
「粉全体にお湯を行き渡らせればいいんですね。下から垂れても問題なし?」
「ああ、その辺はペーパーの感覚で構わんぞ。蒸らしは少し長めに取る方がいいようだ。萎み始めても少し待て。」
「はい、では2投目いれます。マスター、湯温が心配なので火にかけます。」
「そうだな。それと2投目以降、お湯は多少勢いを増してやらなければ底まで届かないからな。ドリッパーのように硬い壁があるわけじゃないんで対流が生じづらいんだろうな。」
「わかりました、気持ち多めに湯を差していきます。2杯分抽出したら袋をシンクに移していいですね。」
「シンクに空き缶を置いておいたからその中に入れておけばいいぞ。」
「できました。でも、これでは平行抽出は無理ですね。できればお茶の漉し網のようにサーバーの上に置けると楽なんですけど。」
「そういう意味では忙しくあれこれ細かく淹れなきゃならんうちの店には不向きだな。」
「このわっかをホールドできる器具があれば並べて淹れられるかもしれませんね。」
「それだけのネル布の管理もしなきゃならんわけだ。お前やってみる気あるか?」
「ぶるぶる・・・遠慮しておきます。カップに注ぎ分けました。味見していいですか?」
「ああ、飲んでみろ。」
「注ぎ分けた時点で既に飲める温度になってますね。私は熱めのが好きですから、いきなりこれが出てきたら、冷めたものを出されたのかと勘違いしそうですね。」
「低い温度で抽出すると苦みが減り、香りが増えるはずだ。味はどうだ?」
「そうですね、確かに苦味は少ないですね。香りのたち方はあまり変わらないと思います。でも、最初に口に含んだときの珈琲の力強さは随分違いますね。ストレートで言うと豆のランクが随分違うように感じます。」
「手間を掛けるだけの味になることは良くわかったな。紙とは違い透過する成分が多いのだろうと思う。それでこれほど骨太の味になるんだろう。しかし、たまに飲みたいからといってネル布を常に管理する訳にもいかない所がみそだな。その布はおまえにやる。好きにしろ。」
「あっ、ずるい。私に管理させようってつもりね。私だって嫌よ。」
「あいつを追い返したのは失敗だったかな・・・。業務命令で管理を任せればよかった・・・。」
「それはそれでまずいんじゃ・・・。そんなに自分でやりたくないんですか?ペーパー・ドリップを選んで正解でしたね、マスター。」
本日のまとめ・湯温は75〜85℃で抽出
沸かしたお湯をサーバーに移し、抽出用のポットにもう一度移せば温度が下がる。
下がりすぎるようなら、そのままポットを火に掛けて調節する。
・メッシュはペーパードリップより粗くする。
ペーパーよりも浸透力が落ちるので抽出時間が長くなる。
また湯音が低いので時間を掛ける必要がある。
・蒸らしはしっかり行う。
メッシュが粗い分粉への浸透に時間がかかる。
ドームの表面が荒れてくるまで時間にして2〜30秒は待つこと。
・注湯は勢い良く袋の底まで届くように
1杯分多い粉が入っているので注湯量が少ないと全体に回りきらない。
・他はペーパードリップに準じてよい



私はちょっとぬるめ(といっても充分熱いですが)で出てくるそこのコーヒーが好きです。
深いコクがあるのに、飲んだあとくちがスッキリ♪
>ネル布の管理
友達の家の冷蔵庫を開けたら、水を入れたお皿にひたしたネル布が入っていました!(笑)
いらっしゃいませ。本日は私がネル布で淹れたレギュラーブレンドをどうぞ。
>「ぬるい!」と文句を言うお客さんがいたのでしょうか。
高齢のお客様によく見られます。珈琲もお茶もお風呂も熱くないと気がすまない方。
比較的温度が高めの私の抽出でも「ぬるい!」とおっしゃってました。
>友達の家の冷蔵庫を開けたら・・・
あまり他人の家で冷蔵庫を開けるのはどうかと・・・。
私の家の冷蔵庫には一時期『ネル布』『サイフォンの中栓』『未使用のフィルム』『目薬』『座薬』『お絞り』と食料保存庫とは思えないラインナップが詰まっていました。
まだまだ生ぬるいです。(笑)
カブ子と二人で暮らしていた頃、うちの冷蔵庫には現像液と定着液しか入っていなかった時代がありました。もっとほかにも妙なものを入れたことがあったはずですから、カブ本人に聞いてみて下さい。
座薬は要冷蔵ですよね。今わが家はマニキュア(冷やしておくと乾きやすくなる)と冷えピタも入っています。
>うちの冷蔵庫には現像液と定着液しか入っていなかった時代がありました。
夜な夜なそれを二人で飲み暮らしていたんですね!肴は印画紙だったのでしょうか?とっても体に悪そうです。良い子は真似しちゃいけません。
実際、薬品は品質を安定させるために冷暗所に保管が原則ですよね。市販の冷蔵庫は食品保存庫ですが、ひそ家では違うんですね。麦茶だと思ったら現像液だったり、お酒だと思ったら工業用アルコールだったりするんでしょうね。
うちには冷蔵庫に入れてしまうと忘れてしまうという大原則があります。目に留まらなくなるのが問題なのでしょう。いつのものかわからない目薬がいくつも見つかった時は驚きました。
いよいよネルドリップコーヒーがいただけるんですね!!
ではブレンドを下さい♪
そうそう!
「ぬるい」って仰るのは年輩の方が多いんですよね〜。だからバイト先ではホットドリンクは適温より高い温度で出してます。
日本茶でも適温が低いものがあるんですけどね。
ネルドリップのコーヒーってペーパーより香りが強い気がしたのですが、抽出温度が関係してたのですね。
でもやっぱりネルドリップでの抽出は難しそう。ネルを採用しているお店で頂くのが一番ですね。
いらっしゃいませ〜。しっかり休んでますか〜?ネルドリップのブレンドですね、了解しました。
HOTドリンクにはそれぞれ適温が存在するようです。スープや味噌汁を熱々にしても冷めるまで飲めませんよね。
>でもやっぱりネルドリップでの抽出は難しそう。
いやいや、抽出自体はペーパーよりわかりやすくていいんですよ。ペーパー程シビアに感じ取る部分が少ないんです。問題は器具の管理と並行運用の難しさにあると思います。
自分で淹れることを気にせず他人任せにできる他所の店で美味しく味わうのが一番ですね。