2009年03月28日

◆番外編 12.甘味料

毎度お越し頂きありがとうございます。番外編第12回をお届けします。

今回は添加物である甘味料についてお送りいたします。
普段ブラックでしか飲んでいないと忘れてしまいがちですが、甘味料の性質によって味わいが変わって楽しめます。

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「マスター、おはようございます。今日はダイエットの大敵、砂糖ですって?」
「おや?お前でもダイエットとは縁近い物なのか?」
「私でもってどういうことですか?私は彼と私の幸せな未来のために毎夜努力しているんです!」
「そのわりに酒をセーブしているって話は聞いたことがないぞ。」
「と、とりあえず甘いものだけは気を付けるようにしているんです・・・、いいじゃないですかそんなことはどうだって。それより始めましょう。」
「よしよし、それじゃあ始めるか。時にお前は、この店には甘味料に類するものがどれだけあるのか知っているか?」
「ヘッヘ〜、訊かれると思ってちゃーんと調べておきましたよ!グラニュー糖・白ザラメ・粉砂糖・角砂糖・ガムシロ・中ザラ糖・黒砂糖・メープルシロップ・蜂蜜・練乳・・・これぐらいでしたっけ。」
「コーヒーシュガーは?」
「ああ、そうですね。でも、アレンジ珈琲には使いませんよね。」
「そうだ。あれはホットのストレートコーヒーに特化して作られているからな。なかなか溶けないからこそ意味があるんだぞ。それからもう一つ使用頻度が高いのを忘れていないか?」
「まだありましたっけ・・・?」
「ほら、先月火傷しながら手作りしていた・・・。」
「ああ、チョコレート!!そうでしたね。」
「使い方の基本は2種類。純粋に甘みとして入れるか、それぞれの個性を生かす為に使うかの違いだな。」
「へ〜ぇ、と言うことは精製度の高い白い砂糖は甘みのため、それ以外は珈琲とのマッチングを楽しむとと言うことですね。そういえば白い砂糖以外の甘味料を追加で加えるアレンジは定番にはありませんね。」
「個性の強い甘味料はどうしても珈琲の風味を損ないがちだからな。うちで出しているのは現地で飲まれているスタイルを尊重しているんだ。アレンジ珈琲はあくまでセカンドメニューってことだ。」
「主役はブレンドやストレートって事ですね。」
「それを邪魔しない甘味料が大切ってことだ。」
「それにしても最近はアレンジ珈琲の注文って多くないですか?」
「う〜ん、シアトル系のコーヒースタンドの影響かな、ミルクの消費量は以前に比べれば多くなっているな。昔のスタイルでは普段はブレンドかお気に入りのストレートでたまにアレンジ珈琲っていう常連がほとんどだったのにな。」

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2009年01月31日

◆応用編 10.カッピング実践

毎度お越し頂きありがとうございます。応用編第10回をお届けします。

前回はマスターの手腕でもカッピングの実践にたどり着くことが出来なかったようです。それだけこの10年ほどの珈琲業界がそれ以前に比べて大きく変わったということでもあるかと思います。

今回は前置きや歴史などは脇において、いきなり実践をするようです。様々な理由は後ほど説明があると思います。一緒にチャレンジしてみてください。
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「よ〜し、今回は最初からカッピングの実践だ。」
「挨拶もなしですか?前回時間がなかったからってそれはマズくないですか?」
「大丈夫だ、オーナーが上で挨拶ぐらいしてるさ。それじゃあカップを20個用意しろ。」
「2・・・20個ですか?」
「5つづつ4組を2列に分けて並べておくんだ。質問は後で解説してやるからな。」
「2列ですか?ひょっとして私とマスター二人でやるんですね。」
「ああ、2種類の豆で行おうと思っている。記録用紙はこれだ。」
SCAA評価票






「記号とか英語とかでさっぱり記入の仕方が分かりませんが。どうすればいいんですか?」
「ああ、SCAAの評価用紙のコピーだからな、英語は当たり前だ。簡単に説明するぞ。一番左に豆の名前や産地を書く。その次が焙煎度フレグランス/アロマ。次の上段がフレーバー、下段が余韻酸味ボディ。次の下段がバランス。上段はユニフォーミティ。次の上段がクリーンカップ、下段がスイートネス。最後が全体的な雰囲気とでもいうのかな。」
「この目盛り、6〜10になってますけど・・・。」
「評価の最低が6点最高が10点その間を0.25刻みで採点するんだ。それより用語の解説はいらないのか?」
「質問は後でと言われたので・・・。出来れば始める前に理解しておきたいなとは思っています。」
「謙虚だな。順に解説するぞ。フレグランス/アロマはどちらも香りだ。前者が粉の状態、後者が液体となった状態でのものをいう。フレーバーは味と香りを総合した印象、評点のほかに豆の個性を食べ物にたとえて表現して記入する。余韻は飲んだ後の舌や鼻腔に残る余韻の評価だ。酸味はわかるな。ボディはコクや口当たりをいうが、飲んだときの濃度や粘りを評価する。バランスはフレーバー・酸味・ボディの相対関係を分析する。どのようなバランスかを書き込んだほうが分かりやすいだろうな。ユニフォーミティは均質性、5つのカップでの差が出ているかを評価。クリーンカップは香味のクリーンさを評価する。スイートネスは文字通り甘さ。これぐらいでいいか?」
「一遍にいわれても・・・。なんとなく程度にしか分かりませんよ、大丈夫かなぁ?」
「いいさ、今回用意した2つの豆の違いを評価できれば良いとしよう。」
「そうですか?良かったぁ、こんなに細かく評価するなんて思わなかったんですよ。」
「今回、用紙の説明で終わるわけにはいかないから、さっさと進めるぞ。それじゃあ前回用意した"ブラジル「サンパウロ農園」"のカッピングから始めよう。1カップに8.25gの荒めに挽いた粉を均等に量り入れろ。」
「カップごとに差がないかも評価のひとつなんですね。この挽いた豆の香りがフレグランスですね。」
「それぞれのカップ全部をチェックしろよ。次にカップに150ccずつお湯を入れる。大体92〜6℃の温度がいいとされる。抽出時間は3〜5分、その間のアロマもチェックするように。」
「フレグランスとアロマは全然違うものですね。私は挽いた瞬間の香りが一番好きですね。」
「よし、3〜5分たったらスプーンで表面の粉を崩す。炭酸ガスと一緒に一気にアロマが広がるからチェックを忘れるな。」
「香りが徐々に変わっていきますね。普通に淹れていたんではこの変化はわかりませんでした。」
「スプーンを使って表面の泡(灰汁や油)を取り除き、珈琲をスプーンで掬ってすするように空気を含ませながら口の中全体に広げるようにして味と香りをチェックする。」
「結構忙しいですね。5つもあるとゆっくりしていたら最初と最後で印象が変わってしまいそうですね。でもこれだけの豆があったら一人分で3〜4杯淹れられますよ。」
「正式な手順で行ったからな。個人でやるならカップ数を減らしてユニフォーミティを問わないで評価してもいいと思うぞ。それより次の豆を準備してくれ。」
「これはどこの豆なんですか?」
「"パプアニューギニア「シグリ農園」"の07-08年産だ。先のブラジルと比較してもかまわんから評価してみろ。」
「後でマスターの評価も見せてくださいね。」

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2009年01月25日

◆応用編 9.カッピング(序)

毎度お越し頂きありがとうございます。応用編第9回をお届けします。
番外編に戻ったと思ったらまた応用編です、すみません。
今回は、自分の購入した豆を定点的に判断していただくための技法です。

以前に申し上げたとおり、毎回同じ量、同じ手順で珈琲を抽出していただけば差はなんとなく解ってくると思います。しかし、記憶と言うのは曖昧なものなのできちんとした記録に残すための手順を紹介しておこうと思います。
スペシャルティ・コーヒーなどを入手された際に、普段飲んでいるものとどう違うのか、どこが素晴らしいのかを説明できたらカッコいいと思いませんか?
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「おはようございます、何ですか?このグラスの山は?」
「おお、おはよう。ん?これか?今日はカッピングをしようと思ってるからな。テイスティングカップ用に用意したんだ。」
「へぇ〜、こんなのでやるんですか…ってカッピングってなんですか?」
「一定条件下で香り・酸味・コクなんかを比較する、豆の個性を見極めるために行うテストだな。最近、スペシャルティ・コーヒーがいろいろと手に入るようになってきたんで、自分が購入した豆がどんな豆なのかを記録しておくのも良いかと思ったわけだ。」
「スペシャルティ・コーヒー?特選珈琲?」
「お前のボケっぷりはどうしたもんかな?まあいい、簡単に言うと豆の味で決められた価格を持った珈琲のことだ。」
「えっ?珈琲って味で価格が決まっていたんじゃないんですか?」
「味そのもので価格取引がされるようになったのは、この10年ほどだ。」
「それまではいったいどうやって価格を決めていたんですか?」
「1つはブラジルコーヒーなどのようにきちんとした規格によって管理されているもの、もう1つはモカ・マタリのように伝説をもったもの。評価基準が味中心ではなかったわけだ。」
「そうか、規格っていうのは最低基準をフォローするだけで、味には踏み込んでないですもんね。豆の粒の大きさや不純物の混入度合いなんて、本来味を決定する要素ではありえないですもん。美味しくなくても規格にさえ合致していれば高額取引の対象になっていたんですね。」
「発展途上生産国の経済的自立を支援するためのグルメコーヒーの開発プロジェクトが思わぬ副産物を生み出してくれたんだ。世界的な統一基準作りが必要とされてきたんだな。」
「経済支援で美味しい珈琲作りなんてなかなか粋なプロジェクトなんですね。」
「このことによって今まで珈琲取引の中心にあったブラジルなどの豆に消費国から駄目だしが出るようになった。それで消費国側の欲している珈琲を理解するためにCOE(カップ・オブ・セレクション)が各国で行われるようになったんだ。その際に使われるテスト方法がカッピングなんだ。」
「ふ〜ん、珈琲の世界でも既得権の撤廃が徐々に行われているんだ。でも、本当に美味しい珈琲が手に入るようになったのはいいことですよね?」
「そうなんだが・・・価格が青天井になったのも事実だ。」
「どういうことなんです?」
「CEOで入賞した豆はコーヒー業者のオークションにかけられるんだ。なかでも高得点を出した豆はいくらの値がつくか見当もつかない。」
「でも、この店で扱っているわけじゃないんでしょ?ええっ、もしかしてたまにマスターが本日のサービスといいながら普段の倍もする珈琲を出しているのはそれだったんですか?」
「ああ、たまに豆屋で見かけて手に入れたものだ。だがせいぜいスペシャルティ・コーヒーの中でも一番下のクラスのものしか商品には出来んよ。」
「え〜?私も美味しいの飲みたい。」
「1杯が数千円になっても飲んでもらえると思うか?この店で?」
「そ、それは・・・、そっか、そういうことなんですね。」
「俺たちが飲む分には勉強という意味でも対価を支払う必要があるかもしれない。だがな、一般消費者にとってそんな価格の珈琲は不要と判断されると俺は思う。だから今以上の評価の珈琲は扱わないんだ。ただし、お客さんが自分のために手に入れて欲しいと言ってくれるなら豆屋の尻たたいてでも手に入れて来るがな。」

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2009年01月09日

◆番外編 11.コーヒーメーカー

いつもお越し頂きありがとうございます。番外編第11回をお届けします。

今回は皆さんの家庭にある確率の高いコーヒーメーカーを扱ってみます。
しかし、ただセットしてスイッチを入れるだけでは芸がありません。
そこはマスターは秘策を考えているようですね。

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「おはようございます、あれ?このお店には似つかわしくない器具ですね。」
「おう、おはよう。お前ならこのコーヒーメーカーをどう扱うかなと思ってな。用意してみたんだ。」
「また私を試すんですね。いいですよ、受けてたちましょう。」
「それじゃあ始めるか。コーヒーメーカーでの抽出がなぜいけないのか3点述べてみろ。」
「うわっ、いきなりきましたね。そうですね・・・、1つ目は蒸らしがされないことですね。2つ目はお湯が珈琲豆に接触している時間が長い、3つ目は・・・あれ?何でしょう?」
「おいおい、いい加減にしろ。一番やっちゃいけないって言っている事だろう。」
「ああ、そうでした。絞っちゃうんですね。」
「やっと出てきたか。と、まあこんな具合にコーヒーメーカーで作るコーヒーってのは先人の工夫を全て無にしてくれている訳なんだが、それでもこれだけ一般家庭に普及しているのは手軽さなんだろうな。誰がセットしても大体同じ味になる。豆の種類を変えればそれなりに味が変わる。」
「確かに簡単に淹れられるから便利に感じますよね。水とコーヒーの粉をセットして放っておいても出来上がる。朝の忙しいときには時間の節約ができますよね。」
「だからといってこれが珈琲と思ってしまっても問題があると思うが・・・。」
「でも実際こんなに普及しちゃたらしょうがないですよね。」
「ああ、だから今日の講習を思いついたんだ。」
「コーヒーメーカーで美味しい珈琲を淹れようってことですか、なるほど。」
「そこでさっきの3項目を何とかできないかって考えてみた。2番目の接触時間はどうしようもないが、1番目と3番目は何とかなると思う。」
「そうか〜、勝手にお湯の出る量は決まってるからしょうがないですね。蒸らしの時間と絞らないようにするわけですね。」
「お前ならどうする?」
「絞らないほうは思いつきました。最初に入れるお水の量を多めにして、落ちきる前にサーバをはずせば良いと思います。」
「正解だな、それ以外に方法がない。では蒸らしの時間はどうする?」
「そうですね、蒸らしの部分だけは手で行うってのは駄目ですか?」
「それじゃあ簡便さが失われるな。わざわざ別にお湯を沸かすのは駄目だな。」
「一定量でお湯が出ちゃうんじゃアメリカンの淹れ方だからそのままでもいい?」
「それも駄目だ。蒸らすことはきちんと行いたい。とすれば方法はひとつ。よく考えろ。」
「そう・・・、わかった!一旦止めるんだ。蒸らしに必要な量がドリッパーに入ったところで電源を切る。これで正解?」
「ああ、それが一番いいな。ここできちんと蒸らすことができればより美味しい珈琲になるはずだ。タイミングが難しいとは思うがな。では実際にやってみろ。」
「やっぱり私がやるんですね。お水は多めに量って給水タンクに入れますよ・・・ああっ・・・あふれそう。」
「お前、何杯分淹れるつもりなんだ?俺とお前しかいないんだから2杯でいいんだぞ?」
「えへへ、多いほうがいいかな〜なんて・・・。ドリッパーにペーパーをセットして普通に粉を量って入れました。」
「それじゃあ最初のチェックポイントだな。スイッチを入れて抽出を始めよう。」
「では、スイッチ・・・オ〜ン!あれ?お湯がなかなか出てきませんね。」
「ここが再開時に問題になるところだ。蒸らしすぎに注意しろよ。」
「出てきました、ドリッパーから多少滴下したんで一旦電源を切ります・・・あああ、まだお湯が出てきますよ。そうか、それでタイミングが難しいっておっしゃったんですね。まあ最初はこんなもんですよね。ドリッパーの中が見えないってのも不安ですね。それじゃあ再開します。なんだか不安だ・・・。珈琲のたまり方が遅いですね。これじゃあ過抽出になりますね。丁度2杯分たまったのでサーバーをはずしますよ。あっ、熱い!!」
「おいおい、気をつけろ。電源を切ったってお湯は出続けるから火傷するなよ。必要以上に水を入れるとこういうことになるんだ。はずすタイミングで給水タンクが空になるのが理想的だな。」
「わかってるなら最初に教えてくださいよ。意地悪なんだから。」
「それで、出来はどうなんだ?」
「どうぞ、飲んでみてください。私もいただきます。」
「どれどれ・・・ん、まあこんなもんかな?こっちは先に手を加えないで淹れたものだから飲み比べてみろ。」
「はい!・・・え〜っ!こんなに違うんですか?」
「いつも言っているだろう、珈琲はちょっとした手間を惜しむと極端に味に影響が出ると。単純な構造のコーヒーメーカーだからちょっと手をかけるだけで味はかなり良くなるんだ。」
「これでお湯の出方の調節まで出来たら完璧なんですけどね・・・残念ですね。」
「馬鹿いってんじゃない。この機械はあくまで代用品だ。時間が惜しいとき、足らないときにちょっとだけお手伝いしてもらうためのものなんだ。暇に空かしているお前には無用の長物だ。少しでも多く抽出して自分の腕を磨け。」
「あ〜あ、新春1回目も怒鳴られて終わるのね。不憫なわ・た・し・・・。」
「いい加減にしとけよ!」

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posted by 銕三郎 at 00:00| 東京 ☀| Comment(2) | TrackBack(0) | 珈琲抽出研修会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年12月13日

◆番外編 10.カップ〜色

毎度お越し頂きありがとうございます。番外編第10回をお届けします。
今回は前回が間を空けすぎたので慌てて仕上げました。後編は書くことが決まっていてどちらかと言うと楽です。

前回に引き続き、カップです。皆様のお手元にはどんなカップがあるんでしょう?
明るいダイニングやリビングには鮮やかな色彩のあふれるカップがよく似合いますが、お店となると少々勝手が違います。家庭で使用するものを選ぶのとは少しばかり違う視点での選び方になると思います。こんな視点でのカップ選びも面白いですよ。

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「おやっ?もう来てたのか、早いな。」
「あっ、マスター、おはようございます。」
「お前、何やってんだ?そんな色画用紙をもって。」
「ああ、これですか?今日はカップの色っていうことだったので・・・。私もいくつか持っているんですけど地色がオフホワイトばっかりで役に立たないし、お店のカップはどこにしまってあるのかわからなかったんで、そこの文房具店で買ってきてお店の中で試していたんです。明るいテーブルと暗いテーブルでは見た目の色が随分変わって見えていたんだなんて始めて気づきました。」
「半年前の改装から明るい席と暗い席の差がはっきりしたからな。以前はできる限り均等に店内が明るくなるような照明だったんだが、スポット照明を多用したから店全体が少し暗めになったかな。」
「ちょっと大人っぽくなったんですよねって、こんなことやってると本来の講習に入らないで終わっちゃいそうなんで早く始めましょう。」
「おお、そうだった。それじゃあ始めようか。お前はカップの色をどう考えている?」
「ええっ?いきなりですか?そうですねぇ・・・外側はまだ検討中ですけれど内側は白いほうがいいと思います。」
「ほぉ、どうしてだ?」
「珈琲の色との対比です。珈琲液は一部焙煎の浅いもの以外は濃い褐色の液体になりますから、その色を引き立たせるには色が薄いほうがいいと思うんです。また珈琲液の透明感を感じるには白いほうがよりわかりやすいかなって思いました。」
「満点に近い回答、ごくろうさん。そのとおりだ。加えてカップ自体の清潔感も出すことができるな。しかもうちでは紅茶も同じカップで出すことになるから白でなきゃいけないんだ。では外側はどうする?」
「それを悩んでいたんですよ。この店の客席に置いたときどんな色が一番合うのか。いろいろ試してみたんですけど、決定打は見つかってません。」
「カップの色によって味の感じ方(味覚)に差が出るのは知ってるか?」
「そうなんですか?」
「ある実験の結果があってな、白と黒の結果はないが、濃茶・赤・青・黄色のカップで比較したもので、同じコーヒーをそれぞれに注いだところ、順に香り・味の濃さが薄くなったと感じたと言うものなんだ。」
「その結果から考えると白いカップは結構損な部類に入りますね、多分…。」
「じっくり考えていいぞ。お前が決めたカップにする予定なんだからな。次の店の改装はずっと先になるだろうから今のこの店のことだけ考えればいいからな。」
「おおっきな宿題ですね、わかりました。もう少し頑張ってみます。」

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posted by 銕三郎 at 00:00| 東京 ☀| Comment(10) | TrackBack(0) | 珈琲抽出研修会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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